雨楽な家・町家　～続編～

こんにちは！大滝工務店の菅原です。

　今日は、以前ブログでご紹介しました「雨楽な家・町家」が完成しましたのでそのご報告を兼ねて、このお宅の魅力をたくさんお伝えしたいと思います。

　土地は約52坪。一階26.30坪、二階26.05坪の二世帯住宅で、奥行きのある土地の形状を活かした「雨楽な家」の町家タイプです。お風呂、洗面、トイレがそれぞれあり世帯ごとのプライバシーが確保され、26坪の家が2軒建っているような…、現代風の町家です！

　まずは外観から。白と黒のツートンカラーに木の面格子。モダンで蔵のような雰囲気も漂うメリハリあるデザインが目を引きます。ガレージとエントランスの間にはベンガラ格子の赤い引き戸が美しく、ここから入ると明るく開けたエントランスと坪庭…。光と風が気持ちよく入ってきます。

　二世帯住宅に住まわれるご家族が、一つの心地よい玄関を共有することで日々感じる温かみは、言葉では言えない大切なことのように思います。玄関に入ると玄関横に階段があり、それぞれの世帯の日々は一階と二階で営まれます。ちなみに階段下のスペースは下駄箱として活用していますので、見た目もスッキリ！

　さっそく一階を見てみましょう。明かり採りの窓から柔らかな光が入るホール、そしてLDKまでの床はタイルです。隣接する和室はご家族がゴロンゴロン？できるくつろぎ空間になっています。

　引き戸の奥は寝室になっていますが、お気付きでしょうか？淡い色調が印象的な建具は和紙貼りで、その色合いや質感に癒されます。この家では随所に和紙を使っているのもポイントです。

　寝室はといいますと…、木の香りに包まれて熟睡できる好環境！このお宅の壁のほとんどは漆喰で、湿度を調整してくれますから、夏でもジメジメせず、快適でカビの心配もありません。

　次に二階へ。床はすべて無垢のヒノキとなって、雰囲気が少し変わります。ところで無垢の木と漆喰の壁に囲まれたこの広々としたホールにあるのは何でしょう？答えは「うんてい」。トレーニングや子供の遊び場にもなる楽しいフリースペースです。　

　LDKと和室は一階の雰囲気に合わせていますが、小上がりの和室はちょっと高めにしています。足を伸ばして座れるカウンターテーブルを設置していますので、お客様が増えた時など、いろんな使い方ができそうです。二階の寝室も一階同様に和モダン風。ここでも漆喰と和紙の天然素材コラボの快適空間になっています。

　ガレージ上に位置する洋室では、下の階に響く音を気にせず過ごせます。エントランスを見下ろす深い軒のバルコニーもおしゃれな外観にマッチしたデザインに仕上げました。

　ちなみに一階、二階ともに窓の配置はお隣様との目線も含めて熟考の末、設定。「どの部屋にも光が入るような明るい家にしたい」というお施主さまの願いを叶えています。またキッチンの背面収納や、作り付け家具など、使い勝手の良さも存分に盛り込みました。

　雨楽な家の特徴である天然素材であるヒノキ、スギ、漆喰、そして和紙も使用しながら、複雑な間取りや凝った造りを実現しているのがこの町家スタイル。手間と時間のかかる造作が多いのですが、その分、使い込むほどに愛着を持っていただければ、私たちも嬉しい！年月を重ねるほどに素材の良さからくる快適さや信頼感が深まり、我が家の味わいがより豊かになっていくのは素敵なことです。

　ああ、家っていいものです〜。長くおつきあいをさせていただく弊社にとっても、雨楽な家とお施主様の暮らしが馴染んでいかれることが何よりの楽しみです！